1949年、カール・ハイルマイヤーとヴィルヘルム・ヴァインラインはドイツ・ミュンヘンにHeilmeier & Weinlein社を創業しました。2008年に会社名をHAWE Hydraulik SEに変更され、現在に至っています。会社の理念は、「私たちは、圧倒的な油圧技術力で理想をカタチにします」。

1952年、弊社は初めて世界で最も重要な産業機器見本市であるハノーバーメッセに出展しました。革新的な油圧ソリューションが広く知られるようになり、これ以降継続して出展しています。

弊社は創業以来、これまでに製造された各ポンプユニットにシリアル番号が付けられ、累計１万台のポンプユニットをお客様に納入することができました。また、弊社初のラジアルピストンポンプの開発が実現しました。

1965年、フライジング工場が稼働を開始しました。これは生産能力強化に貢献し、弊社の販売拡大戦略に重要な影響を与えました。現在は、油圧部品の生産および組み立て主要拠点として機能しています。

弊社は創業時から、ポンプに加え、1968年から新たに方向切換スプールバルブも製造されました。用途に応じて、お客様に幅広い動作制御を提供しました。

1974年、弊社はイタリアに初めての海外販売会社を、3年後にフランスに販売会社を設立し、HAWEを国際的なブランドイメージを象徴づける礎となりました。

HAWE創立25周年に際し、HCコンパクト油圧ユニットがリリースされ、ポンプ、モーター、タンクが一体化した初の油圧ユニットになりました。弊社が低コストで省スペースな油圧ユニットに付けた名称は、今や多くの油圧メーカー間で定着しています。

1977年にミュンヘンとフライジングでの生産能力は限界に達したため、ハイルマイヤーはバート・テルツ近郊のザクセンカムにある小規模な金属加工会社を買収しました。同年秋にミュンヘンからポンプシリンダの生産を移転し、その後、フライジングから供給されるスロットルバルブやチェックバルブなどの小物製品の生産が行われるようになりました。

1987年以降、負荷感応式PSLおよびPSVマルチ比例スプールバルブが多くの用途で採用されるようになりました。このバルブの革命的な技術は、アクチュエーターの負荷に応じてポンプから必要な出力を供給するため、動力損失（油温上昇等）が発生しません。このバルブは現在まで弊社のベストセラー製品であり、100種類を超える豊富な製品バリエーションを取り揃えております。

1986年、ミュンヘンでの本社新社屋の建設を開始し、当時としては超近代的な建築様式を採用し、実に9年もの時間をかけて1995年に完成しました。当初は生産設備とオフィスビルが兼用されていましたが、生産が拡大するにつれ、生産能力が追いつかず、2018年に本社機能はミュンヘン近郊のアシュハイムへ移転しました。

弊社の国際化はさらに続きます。特に注目すべきことは、中国と米国に新設された海外販売会社であり、これらは三大陸販売戦略の目標達成に貢献しています。現在、弊社は21カ国に2700名以上の従業員を擁し、40か国以上に販売代理店があります。

1998年、弊社は初めて油圧装置用に電子制御システムを開発しました。タイプPLVCプログラマブルロジカルバルブコントローラーは方向切換制御バルブおよび比例圧力制御バルブの圧力状謡を監視し、ポンプからの吐出圧力を調整します。自社開発の電子制御システムは弊社の油圧機器製品に適合し、産業機器用およびモバイル機器用途に採用されました。

タイプHKは、自動車産業向けに認証を取得した初のコンパクト油圧ユニットです。継続的にモーターポンプを稼働させるのと異なり、実際の加工時のみ稼働させるシステムのため、工作機械の油圧システムの稼働エネルギーを約80%削減することができました。自動車メーカーの仕様書では、温度・液面監視およびフィルターのつまり具合等、事前にセンサー等で検知できるシステムを装備することが条件になっています。機械オペレーターは、加工ラインが稼働していない時に、不適合発生個所のメンテナンス作業を行うことができます。

これは、弊社の歴史始まって以来の最大の投資プロジェクトでした。既存の生産拠点での能力が不足したことによる新工場建設が決定的な理由でした。弊社の主力生産であるマルチ比例方向切換スプールバルブタイプPSLの生産と組み立ては従来は複数の生産拠点で行われていたが、5万平方メートルを超える敷地面積を有するこのカウフボイレン工場に集約されました。現在、生産から出荷まで最高水準の技術レベルの製品を世界中のお客様に提供しています。

弊社は2019年3月にHOERBIGER Automatisierungstechnik Holding GmbHを買収し、取り扱い製品の種類が増え、ターゲット市場が拡大しました。それは、医療機器、プレスブレーキ、レジャーボート向けの用途も現在では弊社HAWEブランドのもとで開発・生産されています。

2022年3月、HAWE Holding GmbHはFritz Schur Technical Group A/SからFritz Schur Energy（FSE）部門およびFritz Schur Teknik（FST）部門の買収契約を締結しました。これにより、OEM向けおよび風力タービンアフターマーケット向け製品を提供する新子会社HAWE Energy Solutions A/Sと、HAWE Hydraulik Denmarkが設立されました。

弊社はお客様に責任ある製品の提供を持続するために、2008年よりISO 14001「環境マネジメントシステム」、 2011年にはISO 50001「労働安全衛生マネジメントシステム」、2019年にはISO 45001「エネルギーマネジメントシステム」の認証を追加取得しました。

弊社は2011年より国連グローバルコンパクトの加盟企業であり、人権と労働基準の尊重、環境保護の推進、腐敗防止への取り組みを明確に支援しています。進捗状況とプロジェクトは毎年報告書にまとめられています。

弊社が持続可能性に貢献する事例として、電気自動車の導入、廃棄物ゼロプロジェクトの推進、バイエルン州環境条約への加盟が挙げられます。2021年以降、弊社のドイツ国内工場には100%再生可能エネルギーが使用されています。これにより、2023年、カウフボイレン工場の屋上に太陽光発電システムの設置が完了しました。

これまでの対策により、ここ数年で合計で約12,000トンのCO2排出を抑え、直接・間接排出量の70％超の削減を達成しました。弊社は欧州だけでなくアジア太平洋地域（APAC）およびアメリカにおいても、2029年までにスコープ1およびスコープ2における気候中立の達成を目指しています。